本・映画の紹介

【書籍紹介】『愛と痛みー死刑をめぐって』 ー 辺見庸 [河出文庫]

2016年8月3日

『愛と痛み 死刑をめぐって』辺見庸著
 2008年4月5日に、九段会館でFORUM90主催で行った辺見庸さんの講演会を元に、毎日新聞社から出版された単行本が、さらに加筆されてコンパクトな文庫になった。辺見さんの本文はもちろんだが、文庫化に際して新たに収載されたFORUM90でもおなじみの鵜飼哲さんの解説も、実に読み応えがあり、新たな一冊に生まれ変わった感さえある。
 さあ、スマホばかり覗いていないで、102グラムの文庫を両手で持って、講演会を聴きに来られた方も、来られなかった方も、辺見さんの声と息づかいを感じながら、紙のページを一枚ずつめくって、『死刑を本当に執行しているのは誰か?」を考えてほしい。
〔河出文庫、 640円+税〕

-カバーより

死刑を本当に執行しているのは誰なのか? 「国家による殺人」である死刑を私たちのなにげない日常が支える社会構造を、痛覚の深みと根源の思索によって開示していく画期的論考。

死刑と新しいファシズムの恐るべき関係を描く短篇「朝の廃墟」をあわえて収録する。

私たちは「不都合なものたち」を愛することができるのか?

私たちは他の痛みを痛むことができるのか?

◎解説=鵜飼哲

-辺見庸ブログより

『愛と痛みー死刑をめぐって』(毎日新聞)が2016年8月5日に、河出文庫として発売されます。
本文に、ある日の死刑執行を考察した短篇「朝の廃墟」が追加されたほか、鵜飼哲さんの解説「<心>をさらす言葉」が収載されています。この解説は、反死刑論に新たな視座をあたえる刺激的なテクストです。全224頁。写真は森山大道さん、装幀は鈴木成一さん。
ISBN 978-4-309-41471-3

http://yo-hemmi.net/article/440313247.html

 

書籍紹介  2016年8月3日 17:46:52  [forum90]

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